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カテゴリ:講座の記録のエントリー一覧

  • 266.将来、教育に携わるあなたへ(子ども教育学科の感想文より)

     先日(2022年12月16日)の特別講義ではお疲れ様でした。皆さんが目を見開き、ひと言も逃さないように聴いてくれる様子がとても嬉しく、つい饒舌になってしまいました。感想文も嬉しく拝見させていただきました。「必死に聴いていたので、落語のときも笑うのを忘れていました」というコメントには思わず笑ってしまいましたが、ずいぶん気を遣わせてしまったかな。全員の感想文にそれぞれお返事を書きましたが、そのなかからいくつ...

  • 265.先生よりも、知ってるで!~明るい夜間高校~

    ぼくは今、夜間高校で「芸能鑑賞」という授業を受け持っている。落語を通して人の知恵や大阪の歴史や文化史を学ぼうというものだ。生徒の大半が戦後のドタバタで教育を受ける機会を失ったオモニの方々で、夜間中学から進学して来られる方が多い。夜間中学の設立は今から70年ほど前のことだが、今だ日常の日本語の読み書きに困る人々が大勢おられる。役所からのお知らせを読むにもひと苦労で、日常生活にもかなりの負担を強いられて...

  • 183.落語はビジネスに活きる!?~愚か塾の場合~

    桂花團治公式サイトはここをクリック!先日、ぼくの稽古場に卒業論文の取材をさせてほしいと一人の女子学生がやってきた。現在、ぼくは「愚か塾」という落語教室を主宰しているのだが、その稽古人さんたちに伺いたいことがあるという。 「ブログで拝見したところ、お稽古人さんの多くが社会人のようで、皆さんはどういう目的で落語に取り組んでおられるのか?また、どういうふうに仕事に活かしておられるのかを伺いたくて」とのこ...

  • 153.病いはことばから~看護と狂言~

    「これまでぼくはなんて独りよがりだったんでしょう」最後に彼は自身の半生をポツリポツリと語りだした。大阪青山大学での特別授業でのことだ。それまでの笑いが渦巻いた雰囲気とはうって変わり、一言一言を聞き漏らすまいという学生たちの真剣な眼差しが印象に残った。「ぼくは入院して良かったと思います」ちなみにここにいる学生の多くは未来の看護師さんたちだ。狂言師・金久寛章。高校生の頃、演劇に出会った。たいして興味も...

  • 152.自分以外はみな先生~夜間高校で学んだこと~

    「これからは笑うてる場合やないなぁ」夜間高校の教壇に上がるようになってはや20年。ここには10代から70代までの学生が集っている。70代というのは、若い頃様々な事情からこれまで教育を受けたくても受けられなかった方々。夜間中学から進学して来られる方も多い。年に20コマがぼくの担当だ。「落語の授業」とはいえ、ちゃんと試験というものがある。試験を前にして、この日はその練習問題の日だった。「テストがこないにムツカシ...

  • 145.心と身体に古典芸能(狂言エクササイズ)

    月に一度のリフレッシュタイムはいかが?~狂言じゃ、狂言じゃ~◆「最近、身体がなまっているな」と感じておられる方◆「喉が詰まって声が出にくいな」と感じておられる方◆ストレスがたまってきたなと感じておられる方◆教養と健康を同時に手に入れたい方◆新しく仕事のスキルを身につけたい方◆何か新しく習い事を始めてみたい方◆演劇や古典に興味のある方◆習い事はお金が掛かると躊躇されている方◆暇を持て余している方・・・・・・...

  • 121.声のちから

    「伝統芸能」と聞いただけで拒否反応を示す人々。実はかつてのぼくがそうだった。中学生の頃、BCL(ラジオ放送を聴取して楽しむ趣味)にはまった。遠く北海道から沖縄まで電波を受信しては悦に入っていた。そこによく割って入ってきたのが、落語である。でも、ぼくはそれが入ってくるや否や、すぐさま、受信を他の局に切り替えた。「落語なんて、お爺ちゃんの趣味」。そんな印象を持っていた。落語でさえそうなのだから、能やオ...

  • 119.授業風景~大阪青山大学「言語文化論」~

    授業中、ぼくのイメージは修学旅行のバスガイドさん。修学旅行で生徒と掛け合いを楽しみながら、脱線を遊びながら、ちゃんと本線に戻ってくる。授業中、ぼくのイメージは三波春夫さん。昔、奈良の元興寺での三波さんの講演。小一時間ほどして、進行役の永六輔さんがおっしゃった。「今日、一度でも三波さんと目が合ったという方は?」そこにおられた200余名のほぼ全員が手を挙げた。三波さんは、一人一人(あなた)に語りかけてい...

  • 112.劇表現を教育に”ぼくのお父さんは桃太郎ってやつに殺されました”~大阪青山大学学生の皆さんへ~

    2013年新聞広告クリエイティブコンテスト・最優秀賞http://matome.naver.jp/odai/2138197151341220701前回の授業は、俳優・金久寛章先生を迎えての"狂言"ワークショップでした。というわけで、今回は、誰もが知っている『桃太郎』を狂言にして遊んでみました。アンコールにお応えして、金久先生にはこの前期の終わり頃に再度お越しいただく予定です。(桃太郎)これはこの辺りに住まいいたす桃太郎でござる。近頃、鬼が出て、盗み...

  • 111.劇表現を教育に~大阪青山大学学生の皆さんへ~

    彼と狂言を演じたのは実に5年ぶりだった。かつてぼくらは大蔵流の狂言師のもとで稽古を共にしていた。結局、ぼくも彼も、何名かの弟子たちも、色んな事情からそこを離れざるを得なくなった。二、三年前のことである。しかし、あれから彼はずいぶん進化を遂げていた。彼は今、『府立咲くやこの花高校』で「劇表現」の指導をしている。役者として舞台に立つこともある。先日は、兵庫芸術文化センターでの公演『お家さん』にも出演し...

  • 109.狂言表現を教育に生かす~大阪青山大学学生のみなさんへ~

    ~将来の保育士・小学校の先生さんたちへ~春から3回目の授業を終えたところです。あと12回。今日もいつものように皆さんの出席カードに目を通し、それぞれの感想や意見にコメントを添えさせて頂きました。それぞれの色んな感じ方があるんだなあ…すごく勉強になります。ところで先日、ぼくが学校のスケジュールを勘違いして「狂言観賞は来週です」と言ってしまったものですから、ずいぶんがっかりされた方も多いのではないかと...

  • 108.今年も落語の授業が始まりました~大阪青山大学「子ども教育学科」学生の皆さんへ~

    さて、春です。授業が始まりました。出席カードに愛用のVコーンでコメント書きをする。これは、ぼくにとって至福の時間であります。皆さんの感想を読んでいると、ぼくも元気が湧いてきます。何より、昨年受講してくれてた学生のほとんどがまた引き続き、この授業を選択してくれたことに、ぼくはとっても嬉しく思っています。ブログも読んでくれてありがとう。何とか皆さんの期待に応えたいと思います。では、皆さんに書いてもらっ...

  • 103.第8回・落語教室『愚か塾』の発表会

    落語教室『愚か塾』の発表会平成26年2月9日(日)14時~17時半頃。高津神社『高津の富亭』参加費500円。問いあわせ:090-3289-1379 森高津神社の地図はこちらをクリック発表会の締めは、恒例の大喜利。単に、「落語を愛好」するというだけではなく、「落語の方法」を生活や仕事に生かして欲しい。コミュニケーション力、プレゼン力、想像力・・・・・・そんな思いで始めた『愚か塾』。今、ここには、20代のフリー...

  • 87.声に出す日本語 ようこそアーティスト2

    京都市が行っている事業のひとつに、「ようこそアーティスト文化芸術とくべつ授業」という取り組みがある。参加し始めて、かれこれ5年目ぐらいになろうか。これは、そのレポートの第2弾目。「寿限無寿限無、五劫のすり切れん、 海砂利水魚の水行末、雲行末、風行末・・・・・・」 おなじみ落語「寿限無」の一節。落語ワークショップでは、おなじみのフレーズである。 最初は、普通に立ったまま、リズミカルに。 次に、足を肩幅に拡...

  • 86.オチってなあに? ようこそアーティスト1

    京都市が行っている事業のひとつに、「ようこそアーティスト文化芸術とくべつ授業」という取り組みがある。バレエ、ダンス、声楽、能、狂言、書、茶道、演劇、マンガ、香、語り、長唄・・・・・・多岐にわたっている。ぼくもここ数年、毎年のように呼んで頂いている。その様子を何回かに分けて紹介させて頂こうと思う。ぼくが、落語を通じて伝えたかったことを紹介していきたい。「オチって一体何やろう?」 この問いかけに、会場はほん...

  • 77.名曲ワライ  「愚か塾」落語発表会

    「普段は、楽しくて素敵な方なのに、 落語になると、全然魅力的じゃなくなる」 なんて、 ぼくとしても、絶対イヤなわけでして……「人は誰もが、必ず輝く瞬間を持っている」っていうのは、かつてぼくがふるさときゃらばんというミュージカル劇団に客演としてお世話になっていた頃、その劇団員や制作、関係者の方々がよく口にされていた。今回の『愚か塾』落語発表会は、「まさにその通りだなあ」と、手前味噌ながら、そう思ったの...

  • 73.合わせ鏡・愚家楽記さんの巻 愚か塾発表会

    『愚か塾』落語発表会6月1日(土)12時50分より(終演予定:16時) 高津神社 にて 500円12時50分 「演者紹介」司会:桂蝶六13時00分 「寿限無」愚家水蜜桃(名村靖子)13時10分 「子褒め」天満家痴療(木本正英)13時30分 「親子酒」愚家かゑる(米田薫)13時50分 「つる」愚家楽記(吉村吾郎)14時10分 「親子茶屋」愚家小がん(住岡英毅)14時30分   中入り14時40分 「蝦蟇の油」おしゃべり亭一服(尾花正敏)15...

  • 72.保育士のための落語 大阪青山大学

    長いゴールデンウィークを終え、昨日は久しぶりの大学講義。宿題に渡していた小咄をそれぞれに披露してもらう。園児の前で披露しようと、今、猛特訓中の学生たち。すでにもう保育士さんの雰囲気もってますね。このところ、「高座」を忘れてしまうそうなくらい、「講座」が続いています。ここは大阪青山大学。「こども文化論」を担当している。客員教授、5年目の春です。住岡教授は、『愚か塾』では「愚家小がん」を名乗っておられ...

  • 71.声に出して聴く落語 フレイムハウス

    フレイムハウスの落語講座も、今回で24回目を迎えました。当初は隔月だったのですが、今ではお陰様でほぼ毎月のペース。もう足かけ3年ぐらいになりましょうか。フレイムハウスのオーナー、ミサ子お姉様参加者は、毎回だいたい10名前後ですが、ぼくにとって、ここが本当の意味でのホームグラウンド。いつもとりとめもなく喋っているみたいですが実は、すでにブログに書いてあることがほとんど。参加者の皆さんはお気づきだと思いま...

  • 68.落語の方法 大阪シナリオ学校

    「落語の方法」にご参加頂いた皆様へ喜劇や演芸の台本の方法を学ぶ大阪シナリオ学校。『エンタツ・アチャコ』生みの親、漫才作家の秋田實先生がお作りになった伝統ある学校。近代漫才の父 エンタツ・アチャコ「松岡正剛・千夜千冊」エンタツ・アチャコ、秋田實に関する記事はこちら。http://1000ya.isis.ne.jp/0100.html/http://1000ya.isis.ne.jp/1123.html/作家を目指す者もいれば、演じ手として学びにくる者もいる。ぼくが、こ...

  • 67.落語エクササイズ いきいきエイジングセンター

    この日は、いきいきエイジングセンターでの落語講座でした。60代から70代、元気印の皆さん方が迎えてくれました。題して、『落語エクササイズ』。小咄の下げを考えたり、肚から声を出したり、頭も身体もすっきりのプログラムを用意しました。(1)下げとは、クイズの答えのようなもの    これは、桂文珍師のお言葉。    振りに対して、「なるほど」「んなアホな」の回答。    落語は、まさに「クイズの楽しみ」。文珍...

  • 61.落語に生きるバックボーン・楽走さんの巻

    ...

  • 59.愚か塾の落語発表会6月1日(土)

    6月1日(土)12時50分より(終演予定:16時) 高津神社にて 500円 12時50分 「演者紹介」司会:桂蝶六13時00分 「寿限無」愚家水蜜桃(名村靖子)13時10分 「子褒め」天満家痴療(木本正英)13時30分 「親子酒」愚家かゑる(米田薫)13時50分 「つる」愚家楽記(吉村吾郎)14時10分 「親子茶屋」愚家小がん(住岡英毅)14時30分   中入り14時40分 「蝦蟇の油」おしゃべり亭一服(尾花正敏)15時00分 「壺算」賑わ...

  • 53.You Raise Me Up IN 大阪城ホール

    You Raise Me Upあなたが励ましてくれるから 山の頂きにも立てるあなたが励ましてくれるから 荒ぶる海も渡って私は強くなれる あなたの支えがあれば あなたが励ましてくれるから 私以上の私になれる平成18年、フィギアスケート史上、アジア初のオリンピック金メダリストになった荒川静香さんがエキシビジョンに使用したこの曲をジェニファー・バトゥーン、ミッキー吉野、渡辺淳子、富田京子、引田寿徳といった先生方が夢の演...

  • 52.秋田實と大阪シナリオ学校

    かつて演芸場は「娯楽場」と呼ばれていた。ラジオが出現する前の話だ。「娯楽」とは、「女が呉れたら嬉しい」と書く。つまり、エログロ、下ネタ。演芸場=娯楽場は「女、子どもの出入りするところではない」と言われた。そんな小屋を変えたのは、やはり「秋田實」の功績であろう。エンタツ・アチャコ・生みの親としても知られる。「秋田實」はラジオという公共の電波の出現をきっかけにそれまでの漫才を下卑た笑いから「小さな子ど...

  • 21.分からんけど分かった

    何ともさわやかな光景であった。その日、私は落語ワークショップのため京都のとある小学校を訪れていた。ぞろぞろと会場に入っていく子どもたちの集団を私はちょっと離れたところからしばらく見守っていた。手慣れた様子で上靴を綺麗に脱ぎ揃えていく子どもたち。廊下で会うときちんと立ち止まってから元気に挨拶を交わしてくる子どもたち。当たり前と言えば当たり前だろうが、私にはそんな光景のひとつひとつがとても清々しく映っ...

  • 17.心身と発声

    大阪のとある高校に呼ばれて落語ワークショップを行うことになった。担当の教師からはとにかく「声を出す」ということをやらせて欲しいという要望があり、それで私はとりあえず「寿限無」や「東の旅の発端」といったテキストを元に講座を進めていった。台詞がある程度入った段階で全員に相撲の四股踏みの格好になってもらい再度反復してもらう。この四股踏みは早稲田小劇場の鈴木メソッドに倣ったもので、これにより腹の底から声を...

  • 16.落語の体験授業

    先日、大阪のとある小学校の教諭を通じとても嬉しい便りが届けられた。この学校では落語の体験授業をきっかけに落語クラブが発足していた。先日その発表会が開かれ、後日児童や保護者の感想文をまとめたものを学校側がわざわざ届けてくれたのだ。「人前に出ることが苦手だと思っていた我が子が落語会に出ると聞いて正直意外だった。当日はどうなることかと心配でしたが堂々とした姿に驚きました。私の知らない間に娘はこんなに成長...

  • 12.落語発表会パンフより 1

    2012年8月18日(土)14時~高津神社にて開催「第6回愚か塾 落語発表会」パンフレットより抜粋。催しの詳細はホームページ桂蝶六公式ホームページ「蝶六の出番です」をご覧ください。「平林」愚々亭楽娘(大江香陽子)かつて大阪の商家では、住み込みで働きながら仕事を覚えていくといった制度があった。丁稚の年齢は一番下の子で七、八つ。つまり、今で言うなら小学一年生のまだ子どもである。旦さんは丁稚の定吉のこと...

  • 9 .なぜ落語の道を選んだか?

    大宅小学校のみなさんへ(感想文へのお返事)返事が大変遅くなってごめんなさい。ちょうどこの返事がつく頃には、皆さんは夏休み中でしょうか?「ようこそアーティスト とくべつ授業」では、本当にありがとうございました。皆さんの笑顔が私にとって何より励みになりました。感想文も全部読ませていただきました。こうして届けられた皆さんの作文は私の宝です。色々悩んだすえに入った落語家の世界ですが、こうやって楽しんでくれ...

プロフィール

蝶六改メ三代目桂花團治

Author:蝶六改メ三代目桂花團治
落語家・蝶六改め、三代目桂花團治です。「ホームページ「桂花團治~蝶のはなみち~」も併せてご覧ください。

http://hanadanji.net/

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