2013年06月のエントリー一覧
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83.落語の効用について 繁昌亭落語家入門講座7
「声が通るようになった」「ストレスをためることがなくなった」「部下が言うことをよく聞くようになった」「夢中になるものを見つけた」「アホになることを覚えた」「言葉が柔らかくなったと言われた」「表情が明るくなったと言われた」「ボケ防止になっている」「いい暇つぶしができた」・・・・・・これらは、本日、落語講座の受講生の方々から頂いたお言葉。「繁昌亭落語家入門講座」が始まってかれこれ7年近く。今は13期が一番新し...
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82.愛のメモリー 松崎さんに学んだこと
かれこれ10年ぐらい前になる。松崎しげるさんのショ―の司会をさせて頂いた。神戸のホテル。1週間連続で貸し切りのトークコンサートだった。その初日、あまりの大役につい舞い上がってしまったぼくは、司会者として大失態をやらかした。松崎さんの、仕切りの上手さもあって、ショ―自体は、一見何の問題もないように見えたが、女性プロデューサーはかなりお冠であった。終演を迎え、楽屋に向かうぼくに対して、プロデューサーからキ...
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81.阿呆に寄せる眼差し 繁昌亭落語家入門講座6
繁昌亭落語家入門講座13期、6日目。この日、ワークショップを終え楽屋に戻ると、笑福亭鶴二くんがニコニコと満面の笑顔で出迎えてくれた。「……お、久しぶり!…今日は何でんねん?」「米輔師匠や蝶六兄さんにわざわざ会いに来ましてん!」嘘!全くの大嘘である!!彼は、平気でこういうことを言う。繁昌亭入門講座が11時30分までで、昼席は13時から。ちょっと早い楽屋入りではあったが、彼はこの日、繁昌亭昼席の出番であった。そ...
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80.ナゾランケイコ 世阿弥考2
「おまはんは、もうこの世界に入って何年になる?」「はい、ちょうど10年です」「ほうか、10年かぁ、ほたら、もうええかな。 ……なあ、今日はちょっと違うことしよ」「はっ?…」「うん、おまはんがこれまでやってきた咄を、ちょっと挙げてんか」「ええと、子ほめに牛ほめ、皿屋敷、持参金……」「ああせや!…その、子ほめにしよ」「はっ?」「いや、せやから、今からその、春蝶さんがおまはんにつけた『子ほめ』をやってんか」うちの...
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79.天ぷらと落語 繁昌亭落語家入門講座5
当代随一の天ぷら職人、「みかわ」主人の早乙女哲哉氏は、雑誌のインタビューでこのように語っている。「自分にしていることを具体的に言葉で説明できなければ、 今日は調子がよかった、悪かったという話で終わってしまう」「原理を認識していれば、魚のクセを取ったり、 衣をいかにつければよいかということが、 自分自身で把握できるようになります」「理論はよく分からないが、 油の中に入れていれば勝手に揚がるなどと思っ...
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78.作為・無作為 世阿弥考
もう25年以上も前の話だ。当時、ぼくは摂津市千里丘に住んでいて、地元のある会社の社長に、ずいぶんお世話になっていた。毎晩のように、ご馳走してもらっていたし、仕事もよく紹介してもらっていた。ちょっとした余興や司会のお仕事、たまに落語。その頃のぼくは、この社長なしには生きていけなかった。その社長がお亡くなりになったのが、2001年。社長のお嬢さんは、今、ミュージシャン、タレントとして最近も、バラエティー番組...
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77.名曲ワライ 「愚か塾」落語発表会
「普段は、楽しくて素敵な方なのに、 落語になると、全然魅力的じゃなくなる」 なんて、 ぼくとしても、絶対イヤなわけでして……「人は誰もが、必ず輝く瞬間を持っている」っていうのは、かつてぼくがふるさときゃらばんというミュージカル劇団に客演としてお世話になっていた頃、その劇団員や制作、関係者の方々がよく口にされていた。今回の『愚か塾』落語発表会は、「まさにその通りだなあ」と、手前味噌ながら、そう思ったの...