2013年07月のエントリー一覧
-
87.声に出す日本語 ようこそアーティスト2
京都市が行っている事業のひとつに、「ようこそアーティスト文化芸術とくべつ授業」という取り組みがある。参加し始めて、かれこれ5年目ぐらいになろうか。これは、そのレポートの第2弾目。「寿限無寿限無、五劫のすり切れん、 海砂利水魚の水行末、雲行末、風行末・・・・・・」 おなじみ落語「寿限無」の一節。落語ワークショップでは、おなじみのフレーズである。 最初は、普通に立ったまま、リズミカルに。 次に、足を肩幅に拡...
-
86.オチってなあに? ようこそアーティスト1
京都市が行っている事業のひとつに、「ようこそアーティスト文化芸術とくべつ授業」という取り組みがある。バレエ、ダンス、声楽、能、狂言、書、茶道、演劇、マンガ、香、語り、長唄・・・・・・多岐にわたっている。ぼくもここ数年、毎年のように呼んで頂いている。その様子を何回かに分けて紹介させて頂こうと思う。ぼくが、落語を通じて伝えたかったことを紹介していきたい。「オチって一体何やろう?」 この問いかけに、会場はほん...
-
85.叱られて
うちの師匠は「叱り方の上手な人」だった。師匠がぼくを叱る時、たいてい二人きりだった。そう言えば、落語のなかでも、旦那が番頭に意見をするシーン。「ああ、番頭どんか、さあさあ、こっちへ入りなはれ。 後、ピシャッと閉めてな、お座布当てなはれ。 いや、おまはんを呼びにやったのは他でもないねやが・・・」 人払いしたうえで、「二人きりで」というのが原則。丁稚や手代の見ている前で番頭を叱るようなことはしない。ぼく...
-
84.彼が落語家になった理由 繁昌亭落語家入門講座8
「君は、何で、咄家になろうと思ったんや?」「はい、ぼくは口下手で、 何とかそれを克服したくて入門しました」これは、ぼくがある弟弟子と交わした会話。その日は、師匠宅で、ご贔屓も参加しての宴会。鍋をつつきながら、師匠はもちろんのこと、ぼくやご贔屓さん方も皆がそれぞれの失敗談や武勇伝を面白おかしく喋っていた。師匠の芸談も交えながら、楽しい宴はどんどん過ぎていった。こういう時の師匠も、ぼくは大好きだった。...