2016年04月のエントリー一覧
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164.暴力に屈しない~生きててよかった~
「まあ、とりあえず、親に顔でも見せに帰ったり」内弟子の年季が明けた日のことだった。師匠の言うように、ぼくはまず実家に戻ることにした。3000円もあればタクシーで帰れる距離だった。それぐらいは小遣いやラジオのギャラなどで少し貯えがあったので、その日だけはちょっと贅沢することにした。親とはもう一年以上、連絡を取っていない。師匠の家に住み込みしてから休暇は年に二日ほど。その休みも実家には帰らず、中退した大学...
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163.劣等感バンザイ!!!~不足から満足へ~
東京豪徳寺・イシス編集工学研究所にて 2016年3月19日不足はいつしか強い満足に反転していく。上方落語は大阪弁、江戸落語は江戸ことばで語られる。したがって、他府県出身の者はまずこの言葉の壁にぶつかる。しかし、落語の世界はなかなかに自由だ。江戸ことばが苦手なら堂々と自身のお国言葉で演じればいい。なんなら江戸という舞台背景を変えてしまえばいい。現に、鹿児島出身で東京在住の三遊亭歌之助師匠は鹿児島弁落語で人...
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162.桂ざこ團治襲名か?~我ら日本團治!~
「團治ちゅう名前はよろしいなぁ。春團治、小春團治、梅團治、花團治……シュッとして恰好よろしいがな。わたしも、ざこ團治にしよかしらん。……あぁ、米團治もおったな。あんなんはどうでもよろし」 昨年の4月26日、池田アゼリアホールでの襲名披露公演でのこと。日本経済新聞2015年4月27日 お客さんも「ざこば節」に大喜び。会場はひときわ大きな笑いに包まれた。「米團治もおったな」は、米團治師匠を幼少からよく知っている身内だ...