2019年05月のエントリー一覧
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223.壁に耳あり障子に目あり、弟子の背後に師匠あり~師匠はいつだって見守ってくれていた~
ぼくが落語家の世界へ入門した頃は携帯電話やスマートフォンなど存在せず、ポケットベル登場よりも以前のこと。師匠(先代春蝶)の鞄持ちをしていると、その立ち居振る舞いについて師匠のマネージャーからいろいろ指導を受けた。師匠が公衆電話の前に立つときはメモと筆記用具を携え、十円玉をたんまり用意してさりげなく後方に控える。あくまでさりげなくというのが基本だった。師匠が楽屋にいるときは呼ばれてすぐに走ることので...