114.蝶の花道
『第14回・蝶六の会~蝶の花道~』。
開場前から大勢のお客様にお集まり頂きました。
おかげ様で満員御礼。天神祭り宵宮ということもあり、
当日のお客様用に取っておいた補助席もほぼ満席と相成りました。
この時期、ミストシャワーがお客様を出迎えます。

その頃、楽屋では緊張をほぐそうと、わざとおどけるぼくでした。
初代桂花團治の曾孫にあたる山田りこさんも激励に駆けつけてくれました。

さあ、いよいよ出番。
日頃から神信心などしないくせに、困ったときの何とかで神棚に手を合わせます。
この後、手拭いに「人」という字を扇子で三回書いて呑み込む儀式も忘れずに。
これは「人を呑む」というおまじない。

さて、ぼくが高座を勤めている間、梅団治兄は舞台の裏でじっと聞いてくれていたみたいです。
実は、今回演じた『佐々木裁き』は梅団治兄に稽古をつけて頂いた咄。
袖にいて自分の姿が目に入ると、余計に緊張すると気を遣ってくださったのでしょうか。


当の梅団治兄は、これでもかの大爆笑。
たとえ可愛い後輩の会でも決して手加減なしです。当たり前ですが。
力の差をまざまざと見せつけられました。
また、お稽古をお願いしよっと。

モタレ(トリの前)は、太神楽曲芸の豊来家板里さんにお願いしました。
彼には他の色んな会でもよくお願いしています。
クルーズのお仕事では、大きく揺れる船の上で「五階茶碗」をやってもらったことがあります。それでもその時、上手く足でバランスを取りながら、見事やりきってくれました。「あの時、あの芸は止めておこうと思ったのに、蝶六兄さんはお客さんをあおって、無茶振りしまんねん」と板里さん。「そやそや。こいつはそういうとこがあんねん」と梅団治兄。「それだけやおまへん。蝶六さんとぼくの二人で一時間持たさなあかんという宴会の仕事。このお兄さんは十分ほどで下りてきて、板里ちゃん、あとの五十分頼むわって。ひどいでしょ」。中入りの最中、楽屋ではそんな会話で盛り上がってました。
さて、本番の板里さん。いつもながら、きちっと決めてくれはりました。

見事なバランス芸

顎の上で組み立てた五階茶碗を、今度はタコ糸の上でゆ~らゆ~ら
ゲストの皆さんにも助けられ、聞き上手なお客様にも支えられ、
今回も何とか無事に幕を下ろすことができました。
ありがとうございます、ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

最後は、小屋の前にてお見送り。
気がつけば、梅団治兄も、板里さんも、出口に立って一緒になって頭を下げてくれてはりました。
先代春団治夫人から教わったこんな言葉を思い出します。
露草のつゆ 身に光るものを持たず。
皆さんに照らしてもらってますねん。

公演の後は、繁昌亭のすぐ目の前にある『ひろ菜』さんでお疲れ様!
舞台監督、お茶子さん、受付、入場整理、チラシのデザイナー、鳴り物、三味線、
他、日頃からスタッフやブレーンとして支えてくださっている方々に、
今後のご協力のお願いも兼ねてご挨拶。

今回、たまたま楽屋に遊びにきた林家染吉くんもずいぶんこき使ってごめんなさい。
桂小梅くんも、月亭方気くんもありがとね。助かったよ~!

それに何と言っても、今回こんな素敵な写真を撮ってくださった写真家の相原正明先生に感謝感謝。
演技の邪魔にならないように、ずいぶん気を遣ってくださいました。
相原先生は、タスマニア親善大使としても活動中のフリーカメラマンです。
相原正明のつれづれフォトブログ
第14回 蝶六の会~蝶の花道~
一、転失気 桂小梅
一、稽古屋 桂蝶六
一、青菜 桂梅団治
中入り
一、太神楽曲芸 豊来家板里
一、佐々木裁き 桂蝶六
次回の第15回『蝶六の会』は、11月19日(水)、
桂春之輔師匠をゲストに迎えて開催します。
詳細は近日発表。今後ともよろしくお願いします。
桂蝶六公式サイト
開場前から大勢のお客様にお集まり頂きました。
おかげ様で満員御礼。天神祭り宵宮ということもあり、
当日のお客様用に取っておいた補助席もほぼ満席と相成りました。
この時期、ミストシャワーがお客様を出迎えます。

その頃、楽屋では緊張をほぐそうと、わざとおどけるぼくでした。
初代桂花團治の曾孫にあたる山田りこさんも激励に駆けつけてくれました。

さあ、いよいよ出番。
日頃から神信心などしないくせに、困ったときの何とかで神棚に手を合わせます。
この後、手拭いに「人」という字を扇子で三回書いて呑み込む儀式も忘れずに。
これは「人を呑む」というおまじない。

さて、ぼくが高座を勤めている間、梅団治兄は舞台の裏でじっと聞いてくれていたみたいです。
実は、今回演じた『佐々木裁き』は梅団治兄に稽古をつけて頂いた咄。
袖にいて自分の姿が目に入ると、余計に緊張すると気を遣ってくださったのでしょうか。


当の梅団治兄は、これでもかの大爆笑。
たとえ可愛い後輩の会でも決して手加減なしです。当たり前ですが。
力の差をまざまざと見せつけられました。
また、お稽古をお願いしよっと。

モタレ(トリの前)は、太神楽曲芸の豊来家板里さんにお願いしました。
彼には他の色んな会でもよくお願いしています。
クルーズのお仕事では、大きく揺れる船の上で「五階茶碗」をやってもらったことがあります。それでもその時、上手く足でバランスを取りながら、見事やりきってくれました。「あの時、あの芸は止めておこうと思ったのに、蝶六兄さんはお客さんをあおって、無茶振りしまんねん」と板里さん。「そやそや。こいつはそういうとこがあんねん」と梅団治兄。「それだけやおまへん。蝶六さんとぼくの二人で一時間持たさなあかんという宴会の仕事。このお兄さんは十分ほどで下りてきて、板里ちゃん、あとの五十分頼むわって。ひどいでしょ」。中入りの最中、楽屋ではそんな会話で盛り上がってました。
さて、本番の板里さん。いつもながら、きちっと決めてくれはりました。

見事なバランス芸

顎の上で組み立てた五階茶碗を、今度はタコ糸の上でゆ~らゆ~ら
ゲストの皆さんにも助けられ、聞き上手なお客様にも支えられ、
今回も何とか無事に幕を下ろすことができました。
ありがとうございます、ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

最後は、小屋の前にてお見送り。
気がつけば、梅団治兄も、板里さんも、出口に立って一緒になって頭を下げてくれてはりました。
先代春団治夫人から教わったこんな言葉を思い出します。
露草のつゆ 身に光るものを持たず。
皆さんに照らしてもらってますねん。

公演の後は、繁昌亭のすぐ目の前にある『ひろ菜』さんでお疲れ様!
舞台監督、お茶子さん、受付、入場整理、チラシのデザイナー、鳴り物、三味線、
他、日頃からスタッフやブレーンとして支えてくださっている方々に、
今後のご協力のお願いも兼ねてご挨拶。

今回、たまたま楽屋に遊びにきた林家染吉くんもずいぶんこき使ってごめんなさい。
桂小梅くんも、月亭方気くんもありがとね。助かったよ~!

それに何と言っても、今回こんな素敵な写真を撮ってくださった写真家の相原正明先生に感謝感謝。
演技の邪魔にならないように、ずいぶん気を遣ってくださいました。
相原先生は、タスマニア親善大使としても活動中のフリーカメラマンです。
相原正明のつれづれフォトブログ
第14回 蝶六の会~蝶の花道~
一、転失気 桂小梅
一、稽古屋 桂蝶六
一、青菜 桂梅団治
中入り
一、太神楽曲芸 豊来家板里
一、佐々木裁き 桂蝶六
次回の第15回『蝶六の会』は、11月19日(水)、
桂春之輔師匠をゲストに迎えて開催します。
詳細は近日発表。今後ともよろしくお願いします。
桂蝶六公式サイト