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141.「襲名披露イン国立演芸場」後記

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8月2日(日)東京・国立演芸場。炎天下。
真夏日が続く、一年で最も暑いなかでの襲名披露公演。

国立、番組


このたびの襲名公演は熱中症との闘いでもありました。
ご足労いただいた方々には本当に暑い中ありがとうございました。
遠く大阪から、奈良から、わざわざ休みをとって来られた方もおられました。

ぼく自身、慣れない土地での公演ということもあり、
いろいろ大変なこともございました。
でも、周囲の助けもあり、何とか無事に終えることができました。

これもひとえに、
ご来場のみなさま、関係者やスタッフの皆様、
快くゲスト出演を引き受けてくださった師匠方のおかげです。

このたびは写真を眺めつつ、
当日を振り返ってみたいと思います。



国立、楽屋、鶴瓶師匠
(撮影:相原正明)

当日の楽屋風景。ラジオの生放送を終えて鶴瓶師匠が駆けつけてくれました。
毎日新聞の油井記者(襖越し)によると、
番組中、鶴瓶師匠はこの公演について4回も言ってくれたそうです。
これにより当日のお客様にも多数ご来場いただきました。

ぼく(手前左)の横には、三遊亭圓丸師匠(手前右)。
東京の三遊亭小遊三師匠のお弟子さんです。
彼とは32年ぶりに会いました。積もるはなしが山ほどあります。

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国立、ロビー
(撮影:相原正明)

本番30分前、賑やかなロビーです。



国立、治門
(撮影:相原正明)

開口一番は桂治門くんの登場です。
彼はこのたびの襲名に際して、挨拶周りでは、
運転手兼付き人も務めてくれました。
行儀に厳しい師匠についていたおかげか、
楽屋でも本当に如才なく動き回ってくれます。
そのときの様子はこのブログでもぜひご覧ください。

花團治ブログ~挨拶まわり~


国立、米輝
(撮影:相原正明)

おそらく今、若手の間では彼が一番笛の名手かもしれません。
今回は笛の係としてお願いしましたが、
当日になって急きょお茶子もお願いしました。
だって、下座だけに置いておくにはもったいないオイシイ風貌だもの。

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国立、春雨

国立、春雨とぼく
(撮影:相原正明)

そして、桂春雨師匠。東京・小石川高校出身の上方落語家。
このたびは奥様の中田まなみさんと二人、ご夫婦でぼくの襲名を助けてくれました。
キャリアはぼくより一年下ですが、稽古はぼくがつけてもらっているという、
心のなかではいつも後輩ではなく、「春雨兄さん」です。
虚弱体型・体質を武器に見事にお客の心をわしづかみです。

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国立、春之輔

国立、春之輔、楽屋
(撮影:相原正明)

続いて、桂春之輔師匠の登場。上方落語協会副会長です。
亡き師匠の弟弟子である春之輔師匠は、ぼくにとって叔父貴であり、
また高校の大先輩でもあります。
襲名ばなしをぼくにもってきたのは、実はこの春之輔師匠。

ゲストに関して、もちろん直接ぼくがお願いに上がるわけですが、その前に、
「すんまへん、出たげとくなはれ」とまず頭を下げにいったのもこの師匠。
「わしは春蝶兄さんにはホンマ世話になったんやで」と春之輔師匠。

「恩は上に返すのでなく、下へ下へが基本」は、
春之輔師匠をはじめ、多くの師匠方が口にされることです。

ぼくにとって、この晴れの門出に選んだ咄は、
「死ぬなら今」という一席でした。

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国立、市馬
(撮影:相原正明)

人柄といい、芸風といい、ホントほれぼれします。
会えば会うほど、ぼくはもうゾッコンです。
若くして落語協会会長というのもうなづけます。

そんな市馬師匠が、よくぼくにおっしゃるのは、
「そんな気を遣わなくたって、同世代じゃないですか?」
そのたびぼくはちょっと落ち込んでしまいます。

一体この差は何なんだ!



国立、手打ち
(撮影:相原正明)

同じく協会副会長の鶴瓶師匠の一席が終わり、
中入り休憩をはさんでいよいよ口上です。
春雨師の機転で、一分間だけ撮影タイムが設けられました。

「彼も二回の離婚など、いろいろ苦労積んできてます」と春之輔師匠。

「わし、こいつに二回も結婚祝いに出て祝儀まで渡したんや。
そやのに、東京までわしの番組に来てまた祝儀を持っていきよんねん。

ホンマ迷惑な話や」と鶴瓶師匠。

・・・・・・ぼくは口上の間、ずっと頭を下げていなければならなくて、
ただただ聞くばかり。エライ言われようでしたが、
市馬師匠がきれいにまとめて下さいました。
最後は相撲甚句の見事な美声で決めてくださいました。

手打ちの音頭は鶴瓶師匠。
このときも鶴瓶&春之輔の協会副会長同士の見事な掛け合いで
会場をおおいに沸かせてくれました。

愛情たっぷりの口上にただただ感謝です。
これをどうやって返していこうか知らん。

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国立、囃子座
(撮影:相原正明)

ちんどん通信社の林幸治郎さんとはもう30年来のお付き合い。
当営業担当の猪俣はじめさんとは、大学の先輩後輩。
ずいぶんお世話になっています。

このたびもちんどんのおかげで、
こんなにも大きく記事が取り上げられました。

チンドン、国立演芸場へ

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国立、花團治高座
(撮影:相原正明)

トリは、ぼくの「皿屋敷」。

本当に多くの心配をおかけしました。
口演中もきっとハラハラさせたことだろうと思います。

高座に上がったときのあの時の鳴りやまぬ拍手、
今思い出しただけでも涙が出そうです。

東京公演は来年もやります。
是非、国立演芸場でと思っています。

だからこそ、大阪を軸にしながらも、
東京という地でも地道に活動を続けていきたいと思います。

・・・と、そんなことを書いていたら、
東京の瀧川鯉朝師より出演依頼のオファーがありました。

新宿末広亭 9月21日、22日の夜席。
詳細が分かり次第、花團治公式サイトでもご案内いたします。



追伸:
公演中は、写真家の相原正明先生が、
FUJIFILMが開発したシャッター音のしない一眼レフを持って、
楽屋から客席から素晴らしいショットを撮ってくださいました。
実はこのカメラ、ぼくの襲名ばなしが持ち上がったときには、
「ちょうど開発途中」で企業秘密の段階でした。
相原先生は、そのカメラのテスト撮影を兼ねながら
ぼくの襲名過程を追ってくれたのです。
それが4月の襲名直前にようやく発表となったわけですが、
こんな偶然もぼくにとって非常にラッキーでした。
そのときのことを相原先生が自身のブログに綴って下さってます。

相原正明のつれづれフォトブログ



なお、この公演の模様を『日本カメラ』という写真誌のなかで
特集を組んでくださるそうです。
こちらも詳細が分かり次第、公式サイトのなかでご案内いたします。



◆大和郡山公演へも是非ご来場ください◆
スキャン_20150807
大和郡山公演の詳細はここをクリック





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蝶六改メ三代目桂花團治

Author:蝶六改メ三代目桂花團治
落語家・蝶六改め、三代目桂花團治です。「ホームページ「桂花團治~蝶のはなみち~」も併せてご覧ください。

http://hanadanji.net/

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