185.テレマンと落語~すべてはカーテンコールのために~
「花團治公式サイト」はここをクリック!
クラシック音楽の方々との共演は実に楽しい。
いつも刺激をいただいてます。
でも、語り終えたあとの
カーテンコールは実に気恥ずかしい。
お客様へのご挨拶という名目ながら、
なんだか拍手をもらうのが目的みたいで、
どんな顔をして立っていればいいか、いつも悩んでしまう。
「(じゅうぶんに満足させられず)ゴメンナサイ」では、
せっかく拍手を下さるお客様に失礼な気がするし、
「ドンナモンだ!」と胸を張って出ていける自信もない。
ホームグラウンドである繁昌亭では、
お客様のお見送りが定番になっているが、
あれとて本当はその場から
消え去りたい思いのときだって多々ある。

嬉し恥ずかしカーテンコール
関西室内楽協会の代表・河野正孝先生との出会いは、
共通の知人の紹介でした。
クラシックコンサートにと誘われ、天満教会へ。
終演後はそのまま打ち上げまで。
「こちらが前に話していた蝶六さんです」と紹介され、
それから先はトントン拍子に話が進み、
これまで、バッハ作曲の「コーヒーカンタータ」と「農民カンタータ」の
語り部を演らせていただきました。
いつも舞台では一人なので、何かをみんなで一緒にやるっていうこと自体、
毎度毎度、新鮮でたまりません。
で、今度はテレマンです。

リハーサルではオーケストラにダメ出しの嵐。こうやって作品を仕上げていくのですね。
刺激と感動の連続です。
ところで、恥ずかしながら、これまでぼくは、
「テレマン」というのは、
音楽ジャンルの名称ぐらいに思っていました。
「日本テレマン協会」もよく耳にしていましたが、
まさか「テレマン」が偉大な作曲家の名前だということは、
それも「バッハ」と肩を並べる、
いやそれ以上に高名な作曲家だとは、
これまで存じ上げずにおりました。
クラッシックマニアからすれば「モノを知らないにも程がある」と、
お叱りを受けるやもしれません。
落語の世界でいえば、
落語という芸は知っていても
「春團治」を知らないというのに
等しいぐらいのことなんでしょうね。

音楽之友社『テレマン』によれば、
(テレマンに関する資料があまり出回っていないことに驚かされました)
当時としては、かなり革新的な芸術家だったみたいです。
テレマンの功績のひとつに、
「ドイツ音楽に、スラブ風の旋律とリズムを取り入れた最初の作曲家」
ということが挙げられるそうですが、まあ、落語でいえば、
「ラップ落語」をするぐらいの勢いだったのかもしれません。
とにかく、門外漢のぼくにとって、この書物の中身は、
チンプンカンプンだらけでしたが、
それまでのステレオタイプな発想にこだわることなく、
俯瞰的、マクロ的、水平思考、グローバル……
いろんな視点をもった芸術家なんだということだけは伝わってきました。
また、レコードなど音源出版などなかった時代です。
出版活動にも熱心に取り組んだそうです。
作曲のみならず、プロデュース能力にも長けた方でした。
まあ、今で言うなら、どなたに当たるのでしょうか?
小室哲哉?秋元康?つんく♂?……
バッハ、モーツァルト、ベートーベン、ハイドンもいいが、
テレマンだってもっともっと評価されるべきだ!!!
という思いに至りました。
ウィキペディア『テレマン』はここをクリック!
そんなわけで、今、我が家のリビングでは
テレマン作曲『ターフェルムジーク』が流れ続けております。
なんとも心地の良いメロディーです。
で、このたびのチャペルコンサートは以下の通りです。

落語は浄瑠璃を題材にした『豊竹屋』。
それと、曲と曲の合間に小咄なぞを語らせていただく予定。
堂々と胸を張ってカーテンコールに挑めるよう、
今、テレマン語りについて、いろいろ思案中です。
詳しくは、「花團治HP」にも掲載しています。
チャペルコンサート情報はこちらをクリック!

今回も十字架を背に語らせていただきます。

関西室内楽協会のみなさんと。
「花團治公式サイト」はここをクリック!
クラシック音楽の方々との共演は実に楽しい。
いつも刺激をいただいてます。
でも、語り終えたあとの
カーテンコールは実に気恥ずかしい。
お客様へのご挨拶という名目ながら、
なんだか拍手をもらうのが目的みたいで、
どんな顔をして立っていればいいか、いつも悩んでしまう。
「(じゅうぶんに満足させられず)ゴメンナサイ」では、
せっかく拍手を下さるお客様に失礼な気がするし、
「ドンナモンだ!」と胸を張って出ていける自信もない。
ホームグラウンドである繁昌亭では、
お客様のお見送りが定番になっているが、
あれとて本当はその場から
消え去りたい思いのときだって多々ある。

嬉し恥ずかしカーテンコール
関西室内楽協会の代表・河野正孝先生との出会いは、
共通の知人の紹介でした。
クラシックコンサートにと誘われ、天満教会へ。
終演後はそのまま打ち上げまで。
「こちらが前に話していた蝶六さんです」と紹介され、
それから先はトントン拍子に話が進み、
これまで、バッハ作曲の「コーヒーカンタータ」と「農民カンタータ」の
語り部を演らせていただきました。
いつも舞台では一人なので、何かをみんなで一緒にやるっていうこと自体、
毎度毎度、新鮮でたまりません。
で、今度はテレマンです。

リハーサルではオーケストラにダメ出しの嵐。こうやって作品を仕上げていくのですね。
刺激と感動の連続です。
ところで、恥ずかしながら、これまでぼくは、
「テレマン」というのは、
音楽ジャンルの名称ぐらいに思っていました。
「日本テレマン協会」もよく耳にしていましたが、
まさか「テレマン」が偉大な作曲家の名前だということは、
それも「バッハ」と肩を並べる、
いやそれ以上に高名な作曲家だとは、
これまで存じ上げずにおりました。
クラッシックマニアからすれば「モノを知らないにも程がある」と、
お叱りを受けるやもしれません。
落語の世界でいえば、
落語という芸は知っていても
「春團治」を知らないというのに
等しいぐらいのことなんでしょうね。

音楽之友社『テレマン』によれば、
(テレマンに関する資料があまり出回っていないことに驚かされました)
当時としては、かなり革新的な芸術家だったみたいです。
テレマンの功績のひとつに、
「ドイツ音楽に、スラブ風の旋律とリズムを取り入れた最初の作曲家」
ということが挙げられるそうですが、まあ、落語でいえば、
「ラップ落語」をするぐらいの勢いだったのかもしれません。
とにかく、門外漢のぼくにとって、この書物の中身は、
チンプンカンプンだらけでしたが、
それまでのステレオタイプな発想にこだわることなく、
俯瞰的、マクロ的、水平思考、グローバル……
いろんな視点をもった芸術家なんだということだけは伝わってきました。
また、レコードなど音源出版などなかった時代です。
出版活動にも熱心に取り組んだそうです。
作曲のみならず、プロデュース能力にも長けた方でした。
まあ、今で言うなら、どなたに当たるのでしょうか?
小室哲哉?秋元康?つんく♂?……
バッハ、モーツァルト、ベートーベン、ハイドンもいいが、
テレマンだってもっともっと評価されるべきだ!!!
という思いに至りました。
ウィキペディア『テレマン』はここをクリック!
そんなわけで、今、我が家のリビングでは
テレマン作曲『ターフェルムジーク』が流れ続けております。
なんとも心地の良いメロディーです。
で、このたびのチャペルコンサートは以下の通りです。

落語は浄瑠璃を題材にした『豊竹屋』。
それと、曲と曲の合間に小咄なぞを語らせていただく予定。
堂々と胸を張ってカーテンコールに挑めるよう、
今、テレマン語りについて、いろいろ思案中です。
詳しくは、「花團治HP」にも掲載しています。
チャペルコンサート情報はこちらをクリック!

今回も十字架を背に語らせていただきます。

関西室内楽協会のみなさんと。
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