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230.コロナ狂騒曲~ぼやきたいのはやまやまですが…~

この原稿を書いている今(3月5日現在)、
世間ではコロナウイルスの話題で持ち切りだ。
今回の件で天満天神繁昌亭もなんばグランド花月も
二週間ほどの休館を決定した。
ぼくのところへもキャンセルの電話があとを引かない。
この状況がいつまで続くのやら…ぼくとしては不安で仕方がない。
同業者も連日SNSでぼやいている。
「毒性はさほど強くなく致死率は低い」という報道もたびたび目にする。
ぼくも「騒ぎすぎちゃうか⁉」と感じている。

しかし、がん闘病中の身内を持つ者としては、
今複雑な心境でいる。
免疫力が低下した者にとってコロナウイルスはまさに死活問題である。

先日、見舞いに行った際も、
もしぼくが知らないうちに
コロナウイルスの運び屋になっていたら
どうしよう?
という不安がよぎった。


花團治、黒紋付き正面、300
筆者(撮影:坂東剛志)


このたびのウイルスで一番怖いのは、
陽性であっても反応がほとんど出ず、
罹患に気づかず出歩く者の存在だという。
「もしコロナウイルスに罹っていても別に死ぬわけじゃなし」と、
どこ吹く風で出掛ける者も結構多いと聞くが、
それはぼく自身にも言えることだった。

しかし、がんと必死に闘っている身内を前にそんな自分を恥じた。

所詮、「別に死ぬわけじゃなし」は自分目線でしかなかった。
「自己責任」という言葉もよく聞くが、
他人にうつしてしまっては「自己責任」とは言えまい。
ましてや、すでに重篤な病人にうつしたなら尚更だ。
休校やイベント自粛に関して、
政府の説明不足や方法についてモノ言いたいところだが、
結論としては致し方ないと思っている。
経済にも大きな打撃を与えているが、
されど今回の自粛要請で救われた人もきっといる。


「自分の窮状ばかりを口にする」
「自身のおかれた立場でしかモノを言わない」。

ぼくだって同じ輩の一人。

反省の意味を込めてささやかながら、
キャンセル続きには決してぼやくまいと決めた。
それぞれの主催者の判断に敬意を表したいと思う。

その代わり、演じられる場があれば粛々と高座に上がるつもりだ。
もちろん体調に異変を少しでも感じたときは早々と辞退する。

暗い話を続けてしまったが、ぼくはこの騒動のなかで
市井の人々のたくましさや強さを感じる場面にも出会った。

たとえば、
キャンセル多発覚悟で開催した先日の落語会は思いのほか大入り。
他の寄席でもいつも以上の動員だった。
自粛ムードのなか居場所を失った方が来場してくれたのだろうか。
また、ぼくの知人が営む高級食材専門のECサイトでは
いま注文が殺到しているのだという。
これは、自宅におこもり状態になった人々が
せめて食事だけでも豊かにしたいという気持ちの表れかもしれない。
いろんなところでそれぞれの光景。


……このたびのコロナウイルス問題に際し、
正義・正論は
それぞれの立ち位置によって様々

だということを改めて思い知った。



文華ツーショット300
コロナウイルスが騒がれ始めた頃、開催した落語会では補助席も埋まる大盛況をいただきました。
(向かって左:桂文華、左:ぼく)





◆以下の会を、予定通り開催させていただきます。
  体調が少しでも不安な方は無理をなさらずにお願いします。


愚か塾20200314400

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コメント
55:コロナ by souu on 2020/03/22 at 09:54:03 (コメント編集)

≫正義・正論はそれぞれの立ち位置によって様々
その通りですね。初動の遅れが・・・と言ってみても
何の役にも立ちません。
こんな経験は滅多にないと思うのは無理ですか?

⇩ 左利きを矯正され厳しかった母親を今も恨んでいる人が
いるのでコピーさせてもらいました。彼女に読んでもらいます。

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プロフィール

蝶六改メ三代目桂花團治

Author:蝶六改メ三代目桂花團治
落語家・蝶六改め、三代目桂花團治です。「ホームページ「桂花團治~蝶のはなみち~」も併せてご覧ください。

http://hanadanji.net/

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