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52.秋田實と大阪シナリオ学校

かつて演芸場は「娯楽場」と呼ばれていた。
ラジオが出現する前の話だ。

「娯楽」とは、「女が呉れたら嬉しい」と書く。
つまり、エログロ、下ネタ。
演芸場=娯楽場は「女、子どもの出入りするところではない」と言われた。

そんな小屋を変えたのは、やはり「秋田實」の功績であろう。
エンタツ・アチャコ・生みの親としても知られる。

「秋田實」はラジオという公共の電波の出現をきっかけに
それまでの漫才を下卑た笑いから
「小さな子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで家族みんなで楽しめる」
ものに転換していった。

つまり、「お茶の間」の笑いである。


「秋田實」は、次代にこの思いを伝えようと、
大阪シナリオ学校の上方演芸科(現・演芸・喜劇台本科)を設立した。

以下の写真は、そこで月に1回行われる落語台本の勉強会の模様。
一通り、カリキュラムを終えたメンバーがここへの参加を認められる。



「CRおさんの会」の台本勉強会。
CRとは、「クリエイトらくご」のことで、
おさんとは、お産、つまり作品を産むという意味だ。

顧問には、漫才作家の高見孔二先生。
氏は1976年に設立された大阪シナリオ学校の喜劇・演芸台本科の第1期生で、
ぼくは、同科の18期生になる。


「これでは後味が悪いなあ」

「この男、可哀想なだけの存在で終わってるやろう。
やっぱり救いがないとあかんで・・・
言葉で暴力をしたらいかん。笑いで人を傷つけたらいかんで」

・・・・・・と、高見孔二先生のダメ出しが放たれる。

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氏は、これまでに夢路いとし・喜味こいし、横山ホットブラザーズ、
レツゴー三匹、宮川大助・花子、今いくよ・くるよ等々、
数多くの漫才台本を手掛けてきた。
放送作家としても「パネルクイズアタック25」といった長寿番組などが有名だ。
現在、関西演芸作家協会副会長を勤める。


「落語はゼロから見せるというところがいいですよね。
例えば、医者の役を演じるのに医者の衣装を着る必要なんかない。
コントだとわざわざそういう扮装をする。
漫才も落語も特別の扮装をしない。
だから、僕は漫才は書いてもコントはあまり書かない。
ゼロから見せるって楽しいじゃないですか」


氏は、風刺もあまり好まない。
「優しい笑い」「救いのある笑い」にとことんこだわる。

いつしか「お茶の間」という言葉もあまり聞かなくなった。
ひとつのテレビを家族中で取り囲む時代はもう来ないのだろうか。

落語や漫才の台本の作成に興味をお持ちの方は下の学校名をクリック!!
大阪シナリオ学校

桂蝶六のホームページはこちらです。
桂蝶六「口はにぎわいのもと」
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蝶六改メ三代目桂花團治

Author:蝶六改メ三代目桂花團治
落語家・蝶六改め、三代目桂花團治です。「ホームページ「桂花團治~蝶のはなみち~」も併せてご覧ください。

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