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75.牛に引かれて 天神祭り其の4

『菅原伝授手習鑑』は、ご承知の通り、
菅原道真公の奮闘苦戦を描いた一大ドラマ。
1746年、大坂竹本座で人形浄瑠璃としての初演。

藤原時平の戯言により、無実の罪で、京の都から大宰府に流され、
そこで無念の死を遂げた菅公。

  東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花
  あるじなしとて 春な忘れそ


これは、道真公が都を去る前に詠んだとされる有名な歌。

梅と道真

さて、ある日のこと、太宰府滞在中の道真公は「安楽寺」を目指した。
のちの「太宰府天満宮」である。

「昨日、不思議な夢を見てな、
 汝の憐憫の心と忠義の思いは、こころなき草木にまで通じた。
 花は口をきかねども、その験はあらわれておる。安楽寺へ参ってみよ、とな」。
 
道真公は牛にまたがり、従者とともに道をすすめていくと、
向うからやってきたのが、安楽寺の僧。

「拙僧は、公にお逢いしたく……
 ええ、実は、昨日、夢のお告げを受けまして、
 丞相の愛する梅の枝をご覧に入れよと、
 ……ところが、我が寺には、梅など生えておりません。
 しかし、念のためにと観音堂へ参りましたところ、
 昨日まではなかった梅が、見事な梅が、生えていたのでございます」。
 
安楽寺に着いた道真公の目の前には、香り漂う、見事な梅の木。
 
「都に残せし我が愛樹、梅の一木に相違ない」。

この時、道真公は、梅の木と共に都に残してきた妻や子のことを思った。

image(3).jpg

話は変わって、さだまさし『飛梅』
別れた彼女との回想シーン。春の太宰府。


「三つめの橋で君で転びそうになったとき、
 初めて君の手に触れた 僕の指」
 
「君は神籤を引いて、大吉が出るまでと も一度引き直したね」
  
  
「登り詰めたらあとは 下るしかないと気付かなかった」
 
 
  ……出る杭は打たれるごとく死んでいった道真公と被ってくる。


「来年も二人で来れるといいのにねと 僕の声に君は 答えられなかった」

「あなたがもしも 遠くへ行ってしまったら
 私も一夜で 飛んでゆくと云った 忘れたのかい 飛梅」


ぼくはふと、道真公の妻の顔を思い浮かべてみた。
どんな顔か知らないけれど……

これは、まさに道真公への鎮魂歌である。

さだまさし『飛梅』


一方、上方唄では。

 菅丞相は、筑紫の国へ流されて
 牛に引かれて安楽寺
 兵馬が首は飛梅の
 怒りの顔色 鳴神のなるわいは
 そこから睨ましゃましても
 都の方へは届かぬ


こちらもまた、違った味わいで聞かせてくれます。
三川美恵子師匠の唄声を聞きに、ぜひ下記まで。


13chirashi.jpg
クリックすると、大きくなります。 

 牛は、天神様の使いであります。

 牛に引かれて安楽寺

「牛がひかれてハンバーグ」

・・・あかん、バチが当たりそうや!!!

菅公さん、ゴメンナサイ!!!!!!

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蝶六改メ三代目桂花團治

Author:蝶六改メ三代目桂花團治
落語家・蝶六改め、三代目桂花團治です。「ホームページ「桂花團治~蝶のはなみち~」も併せてご覧ください。

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