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77.名曲ワライ  「愚か塾」落語発表会

「普段は、楽しくて素敵な方なのに、
 落語になると、全然魅力的じゃなくなる」 なんて、
 ぼくとしても、絶対イヤなわけでして……


「人は誰もが、必ず輝く瞬間を持っている」

っていうのは、
かつてぼくがふるさときゃらばんというミュージカル劇団に客演としてお世話になっていた頃、その劇団員や制作、関係者の方々がよく口にされていた。

今回の『愚か塾』落語発表会は、「まさにその通りだなあ」と、
手前味噌ながら、そう思ったのでありました。

愚か塾発表会メンバー紹介
会のスタートは、出演者全員によるご挨拶から。



この日は、出演者7名のうち、3名が初高座。

ぼくとしてもずいぶん緊張したのですが、
みなさん、本番に強い。
出演者全員が、稽古時以上のパフォーマンスだったと思います。

何より、嬉しかったのが、

お集まりいただいたお客様のあったかいこと。


愚か塾発表会かえるさん
いつも以上に、はじける出演者

それにしても
「稽古」をつけるって、
本当にムツカシイし、楽しい。
……勉強させてもらってます。



思ったことを、全て口にして駄目出しするのは良くありませんし、
「稽古」には必ず「プロセス」というものがあります。


……所作のみならず、
  「息の詰め開き」を含む「音楽性」と、その咄の「解釈」などなど。

ぼくはお稽古の際に、いろいろ申しますが、
これら全てが、ぼく自身が言われ続けてきたこと。

ぼくは稽古始めのとき、師匠からこう言われました。
「お客さんは、ただアハハと笑ってたらええ、
 けどな、演じる方には理屈があるんや。
 プロには、必ず理屈がある」。
 
でも、その半面、
「そないにゴジャゴジャ考えんと、とにかく声を前に出せ。
 勢いで、トントンッといったらええねや。理屈を考えるな」 とも。
 
また、ある時は
「そんなに声を張ってどないすんねん」。



「この方には、今、
どんなアドバイスが必要なのか」


これが大切なわけで、思ったことを、全て口にして駄目出しするというのは、
あんまり薦められたことじゃない。

何気ないぼくの一言で、ずいぶん悩まされ、
発表会の前日、ほとんど眠れなかったという出演者もおられました。ゴメンナサイ。

そんなわけで、今、反省の気持ちも込めながら、この文章を書いているのですが、
今回は、どうか「結果オーライ」ということでご容赦ください。


愚か塾発表会おおぎり
締めの大喜利で、よりはじけます。


本職の落語家ではない、社会人ならではの「落語」。

ご来場下さった皆さんは、どう受け止められたでしょうか?

落語というものは、決して「ウケたらええやん」ではないのですが、
やはり、笑いのボルテージなど反応を気にしてしまいます。


客席から支えてくれた皆さん、
本当にありがとうございました!!!


「演者紹介」司会:桂蝶六
「寿限無」愚家水蜜桃(名村靖子)
「子褒め」天満家痴療(木本正英)
「親子酒」愚家かゑる(米田薫)
「つる」愚家楽記(吉村吾郎)
「親子茶屋」愚家小がん(住岡英毅)
     中入り
「蝦蟇の油」おしゃべり亭一服(尾花正敏)
「壺算」賑わい亭楽走(島野哲司)
「鉄砲勇助」桂蝶六
「大喜利」司会:桂蝶六


およそ3時間半の公演、おおかた70名のご来場でした。


愚か塾発表会お見送り
お一人お一人に「感謝」の気持ちをお見送りで。


それぞれに寄せる拍手、ツボでくる笑い。

そこには、家族や知人など「身内意識」もあったでしょうが、
どの演者にも変わらぬ声援を送り続けてくださったことが本当に素晴らしい。

「笑わせてみぃ」とか、「面白かったら、笑ってあげる」なんて人は一人もいなくて、
お客さん自身が「盛り上げてやろう」という意欲に満ち溢れていたと思います。

お客様というより、
まさに「参加者様」だったわけで、


他人は、それを「サクラ」というかも知れません。
でも、その「サクラ」の方々が、その空間を、とっても心地良いものにしてくれたし、
人を輝かせてくれたのです。

このご恩を忘れずに、いつか何かでお返ししたい。




では、最後に、そんな「感謝」の気持ちを込めて一曲。
谷村新司さんの名曲から ”ワライ”

「♪サクラ吹雪の ワライの渦へ
いつか返す いつか返す きっと返すから」





愚か塾全員集合
今回出演した愚か塾の面々と、元塾生

『愚か塾』では、現在「新入会員」を募集中です。
(下のホームページをご参照ください)

桂蝶六のホームページ

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蝶六改メ三代目桂花團治

Author:蝶六改メ三代目桂花團治
落語家・蝶六改め、三代目桂花團治です。「ホームページ「桂花團治~蝶のはなみち~」も併せてご覧ください。

http://hanadanji.net/

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